用語集
法事とは…
法事とは、命日に故人を弔う儀式のことで、年忌法要、仏事ともいいます。命日には、祥月命日(当月の命日と月命日(月ごとの命日)があります。
故人の祥月命日の内、一般に下記の法事が営まれます。また、祥月命日に営むのが最善ではあるが、当日に都合が付かない場合は、事前に営むのが一般的です。
四十九日、百ヶ日、1周忌、3回忌、7回忌、13回忌、17回忌、23回忌、27回忌、33回忌、37回忌、50回忌
近年では、33回忌(50回忌)をもって「弔い上げ」(戒名を過去帳に移し、お骨を土に還す)とするのが一般的です。いわゆる「先祖帰り」といって先祖へ格上げされるという考え方です。その時に檀家寺への寄進や永代供養を行う場合が多いです。
次に、法事を営む意味ですが、故人にお経を聞かせて、魂をなぐさめ、故人の冥福、成仏を祈り、故人を追憶するために営みます。
更に、もう少し深く解釈しますと、なぜ大勢の方に参列していただくか、ということです。それは、お釈迦さまの教えにふれ、手を合わせ、一緒にお経を読むことによって、参列者自身も大きな功徳を積むことになるからです。
法事を営むことは、故人が功徳をもらうのみならず、参列者それぞれが、成仏の糧となる功徳を積み、死後に地獄へ堕ちることから免れるという意味があるわけなのです。
疑問として、死後すぐに成仏され、霊山浄土へ行かれたような、極めて善人であった故人には法事の必要がないかといいますと、そうではありません。すでに成仏されている霊に対しても法事を営むことによって、私たちを救い上げてくれるくらいの力をつけてもらう、あるいは力を蓄えていただくという意味がありますから、やはり必要になるわけです。
今まで説明したことをよく考えてみれば、33回忌(50回忌)が明けたら供養は終わり、ということにはなりません。現実に、37回忌、43回忌、47回忌、70回忌、100回忌など、故人のお孫さん、あるいはその子供が施主になり、お顔すら知らない故人の法事を営まれるお宅もたくさんあります。
故人のためばかりでなく、自分自身のためにもなるということを心に銘記して、法事を営まれることが肝心です。